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「dream a dream」~涙がとまらない~

「こういうのが観たかった!!」
という稀有な公演やったと思う。

初見からずっと言い続けた。
「OGのイベント公演などでなく、
これは、宝塚を卒業した役者さんたちの舞台やから!」

本当にそうだと思う。
歌えない人に、ムリに歌わせるヅカソングを聴くたびに
「ああ、もう!!」と腹をたてた自分。
踊れない人を中心にもってきてると、
「それはおかしいやろ?」と突っ込んでた自分。

でもそれは今の「宝塚歌劇団」の話だ。

この公演のOGたちは、それぞれの道をすすみ、
そして、オギーのもとに集まった。
宝塚というバックボーンを持つ役者たちの
真の実力とは、観るものを圧倒させる力だ。

ここからは私の解釈の上で、構成の素晴らしさを書きたい。

1幕。
幕あきには、マヤさん、タキさんの小芝居で客席を温める。
「さあ、これからやで」
峰、剣、杜。今回メインの3人が登場。
だんだんと世界に入っていく。
ここ!というときにツレちゃん登場。
「セ・シャルマン」から歌いつぎ「シナーマン」で降りる幕。
スータンさん、安奈さんの舞台を観てないけど、
鴨川先生の「ノバボサノバ」の本来の意味は、
「原点」じゃないのかな?
そういう気持ちが
2幕でつながる。
1幕を「シナーマン」で「つなぐ」のだ。
2幕では、では「原点」とはなんだ?というコトをテーマに
「ジャズ」というモチーフを使って進行していく。

「生まれながらにあるもの」
「それはミュージック」

マリコさんがピアノを弾き、それにあわせて歌い踊る。

はじめは小粋なオリジナルジャズが、
じょじょに、ヅカテイストに味付けされていく。
ジャズ、音楽、それは結局「人間の生命の源」
そこへ「裸足の娘」コムちゃんが、大地を踏みしめるように踊る。
「生命の原点」にさかのぼり、音楽は人間と共にあった。
それが2幕のテーマ。
そこで「生命は繋がれていく」というのが3幕。
イコール「宝塚は受け継がれていく」になる。
2幕ラストにマリコさんのピアノ演奏で、
トウコさん、水さんと歌うのも粋な演出だった。

3幕。
3幕で使われる曲の作詞は
おおまかやけど、
小原先生「この愛よ永遠に」
菊田先生「うたかたの恋」
岡田先生「ラ・ノスタルジー」など
柴田先生「いのちあるかぎり」
酒井先生「花の舞拍子」など

これは非常に意味が深い。
菊田先生の曲は、最近聞かなかった。
いまや、地方公演にいいように使われてしまってる
岡田先生の作品が、きちんとリスペクトされている。

幕開きのチョンパ。
久しく、本物の日本舞踊を観てなかったので、
感涙。
峰さんの振り付けだというこのショーは
3階からだと、フォーメーションがキレイにわかる。
「蛇」のイメージで役者は動いてるのだが、
上から観ると、きちんと洗練された振り付けになっている。
こういう「どの角度からでもキチンと見られる」精神は
舞台作りに必要なものではなかろうか?

豪華な日本ものをぐっとしめるのが、
ツレちゃんとカンちゃん。

場面は変わり退廃的なムードに。
これぞ「ラ・ノスタルジー」
つまり耽美の世界。
本来の「ロマンティック」なショーには
子供が「見てはいけないものを観た感じ」が
あると思うし、ないと困る。
宝塚に受け継がれてない、ロマンティックレビュー。
むやみに女装させたり、きわどいシーンをやたら出すことではないのだ。

「ブエノスアイレスのマリア」
かつて宝塚の花組トップであり、素晴らしいダンサーであった、
大浦みずきへのオマージュ。

「WEST WIND」でのかなみんの圧倒的な歌唱で、
退廃的かつ耽美の世界が消えてゆく。

その後はめくるめくヅカソングの世界。

日替わりゲストが登場し、
それぞれの持ち歌を歌い、観客はまたも心を奪われる。

そして再びヅカソング。

楽しい時間でしたか?
夢はみられましたか?
幸せでしたか?
私たちは夢を売るフェアリーです
人はみなタカラジェンヌと呼びます
お客様が幸せなら
私たちも幸せです

そんな問いかけが聞こえるかのようだ。
そしてシビアにオギーはつきつける。
「宝塚は受け継がれているんだろうか?」

ただ、楽しく懐かしいだけのショーでないのは、
作り手が客にこびることなく、
また夢だけを売ってるのでなく、
「現実」も問いかけているからだろう。

こうして、答えは観客にゆだねられ、
幕が降りるのである。

この3部もの時間を、キチンと考え抜く構成力は、
作家になくてはならないもの。

また3部の時間の間、観客をひきつける力があるのが
役者さんたちである。

この稀有な舞台は、OGが「宝塚から学んだ伝統」を
キチンと継承されたから、できた舞台である。
そこから、何を学ぶかが「今の宝塚歌劇団」に問われた作品だと
私は思った。

荻田先生。
出演者の皆様、
本当に素晴らしい舞台をありがとうございました。
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本来の宝塚歌劇の在り方そのもの

こんにちはです!
私も水さんがゲストの日に観に行きました。
OG公演自体、DREAM LADIESと今回で二回目ですが…。
初めは宝塚マダムあるある的な演出で、ほっこりしながら観てました。

そしてセ・シャルマンからの歌い継ぎの場面。
これだけで通える!観るべき公演だ!と思いました。
文句なしの歌唱力。現役生もっと頑張れ~;と心の中で叫んでました。
残念ながら、さえちゃん以降の方しかトップ時代を知らなかったので、鳳蘭さん達の現役時代を生で見たかった。
もっと早くに生まれたかった!とちょっと悔しかったです(笑)
…ねねちゃんのセ・マニフィークが不評だったのも納得しました。
これはファン方は耐えられないなぁ。もっと歌える生徒さんに歌わせればいいのにと演出に文句言いたくなりました。

2幕も素敵な場面ばかりでどこを見たらいいのか、目が幾つあっても足りない状態で常にキョロキョロしてました。
素足の娘のコムさんのダンスも、わたるさんのキレッキレのダンスも圧巻で息を飲みました。
マリコさんのピアノ演奏も素晴らしく、瞬時に曲を弾く体制に入れるその集中力は拍手ものでした。
マリコさんの常に動いているけれども、舞台の邪魔にならない細かい演技も印象的でした。
安寿ミラさんも本当にダンスだけでなく、どこを見ても綺麗で将来こうゆう女性になりたいと思いました。

チョンパからの3幕。私も日本物が大好きなので、これだけでテンションが上がりました。
日本舞踊独特のしなやかな動きも大好きで、観れて嬉しかったです。

今回のOG公演はまさにお客さんの観たい!をよく理解した公演で、どの世代でも楽しめるのと同時に、宝塚は一つなんだと思いました。
生涯現役の意味も教えられた気がします。
ナムタンさんの仰る通り、今の宝塚歌劇団の在り方を問われる内容だと私も思います。

長々と書いてしまい恐縮ではございますが、失礼します。
ブログ更新、いつも楽しみにしています!

本当に良かったです。

楽しい時間でした。
いっぱい夢をみられました。
とっても幸せでした。
久しぶりに、まだまだ観たい!と思う公演でした。
1回観劇の予定が5回観劇になってしまうほどに良かったです。
初風諄さんの、そよ風で軽やかにフワリと転がる鈴の音のような歌声が、忘れられません。
鳳蘭さんの、3階までも行き届くような、暖かい視線(目力オーラ)が忘れられません。
しばらくはまだ…夢の中の私です(^-^*)

ちょんたさま

コメントありがとうございます。
熱い文章、嬉しいです!!
自分で「ドリドリ症候群」と名づけて、
夢にひたっています(苦笑)

でも現実を書くならば、本当に今の宝塚のままだと、
こういう公演が将来みられる可能性は低いんだろうな、
と残念に思っています。
生徒さんが努力しても、えらい人たちの運営に
問題があると、劇団として機能しないからです。
しばらくは「ドリドリ症候群」の患者になってます(笑)
ありがとうございました!

あまぐりさま

5回ということは、スタンプたまりましたか?
わかります!わかります!
私も2回観る予定が増えましたから(笑)

本当に久々だったんです、何度も観たい公演に
出会ったコトが!!(涙)

ほとんど3階席でしたが、フィナーレで、
学年が上の方ほど、3階まで目線をあげて、
お辞儀をされてたのを思い出します。

私も夢の中ですよ~♪

荻田先生の中にも鴨川先生のオマージュを見ました。

イメージをつなげながら流れるように展開していく世界…

そして…始まったところへと回帰してゆく終幕

ただ…回帰するのではなく、

生きる事~愛する事・楽しむ事・哀しむ事~を経ての

自己への回帰…

それはまるで生まれてから…死ぬまでを見るような

ダイナミックさで胸に迫るのです。(私の鴨川幻想です)

物語の流れの美しさ…

表現者の才能を見出し起用するセンス

そんなものを遅ればせながら荻田作品に感じ

それがまた…嬉しくてたまりませんでした。







やっぱりそうですよねo(^▽^)o

上級生になるほど、上の階を見ていらっしゃるように思いました。
(目が合った!?)と思えるような、この嬉しい感覚が久しぶりで新鮮でした。
今の宝塚は、1階前方だけで公演しているように感じる時がありますので…
スタンプですが、まさか5回も観るとは思わず、押してませんでした(後悔してます・苦笑)
私もほとんど3階席でしたが、ナムタン様の仰る通り、フォーメーションやライト演出が綺麗だったので、3階席でも十分楽しめました。
全公演を観たかったぐらいです(*^^*)

これからも感想を楽しみにしています。

ありがとうございました

こんにちは。この度はドリドリを強く薦めて下さりありがとうございました。

おかげさまで観に行く気になり、
何とか二回、行くことが出来ました。

ウタコさん、カリンチョさん、峰さん、、
かんちゃんさん、タキさん、かなみん、

もうもう耳福。

ヤンさん、なんで赤いドレスであんなにオトコマエ!?
わたちゃん、コムチャン、水さん、
ゲストさんもマリコさんも、

みんな艶っぽくてかっこいいです。

今仕事がきつくて辛い時期をこの公演を楽しみに何とかくぐり抜けました。

教えて下さってありがとうございました。

クロさま

鴨川先生へのオマージュ、感じました。
鴨川先生が宝塚で表現したかったものは、
なんだったんだろう、なんて考えたりも
してるのです。
今のショー作家さんが、男役を女役にして、
ショーに出していますが、そこに「意味」はないように
感じます。多分鴨川先生には「性への問いかけ」なども
含まれてた気がするのです。

女性が男性を演じてる劇団だからこそ!の意味を
今いるショー作家先生はよく考えて欲しいです。

オギー氏は適材適所、完璧だったと思います。

あまぐりさま

あらら、スタンプおされてなかったですか!
う~ん、残念(笑)

「目が合った」という経験も、ずいぶん久々でした。
3階でも、きちんと観てくださると嬉しいですよね!!

これからも遊びに来てくださいませ。

りーふぁさま

とんでもないです!

自分も東京公演をごらんになったブロ友さまから
「素晴らしい」と教えていただいたんです!!
そして、りーふぁさまと同じく
仕事も乗り切りました!

宝塚ファンの方の温かさを感じた公演でもありました(^^)
プロフィール

ナムタン

Author:ナムタン
宝塚歌劇の批評、芝居のお話などを書いてます。
自己紹介なしのコメント、
不快になるコメントなどは
削除、通報いたします。
また名前が名乗れるのであれば、
ハンドルネームもお願いしますね。
最低限のネチケットは守っていただきますよう
お願いいたします。

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